三寒四温
先週は冬へ逆戻り。寒くて仕事になりませんでした。雪も少し降りました。
寒さが嫌でお休みではないですよ。気温が低いと畑の土が雪の下だったり、凍ったり、霜が解けてドロドロだったりと、仕事にならないのです。
時間ができたので裏山で楢の木を1本切りました。来冬のストーブ用の薪になります。直系60cm超えの大きな木だったので、伐採から家の庭先に持ってくるまで、3日ほどかかりました。これだけで1冬分以上の薪になるでしょう。
今週は暖かさが戻りました。最高気温はぐんと上がって15℃以上 に。極端ですね。
温室の中は外の気温の影響はそれほど受けないので、キャベツの苗も順調に育っています。
4月2日に蒔いたものを、昨日、鉢上げしました。
グリーンボール50本、キャベツ50本、ブロッコリー100本。
根の量は例年並みで、苗土の質に問題がないことが分かります。肥料が多かったり、水はけが悪かったりすると、根の量は減ります。
葉と根のバランス、goodです。「3つ子の魂」と同じで、この苗の性質が畑に植えらてからも続くことでしょう。根量が多いと、もし肥料や水が少なくでも、自ら積極的に根を伸ばして取ってくることができます。環境適応性に優れる、ということ。この苗作りが、無農薬・無化学肥料栽培の成否の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
ぼかし肥料も順調です。積み込み3日後にはこの状態。温度は50℃ちょっと。 白い菌糸が繁殖しています。
裏山から採取してきた土着菌で、この場でぼかし作りを始めて10年以上。その後は特に微生物資材など使わなくても、この場所に居ついた菌できちんと醗酵します。
管理機で切り替えし。好気性醗酵なので、耕し、空気を入れる。白い煙は水蒸気。目に見えない微生物の息吹を感じます。
風のない日に籾殻燻炭作り。
もう少し!
11時点火、17時完成。
福寿草
庭先の福寿草が咲きました。
よしよし、春だ。 昨夜、薄く積もった雪は昼にはあっさり姿を消す。
2日に蒔いたキャベツ類が6日にきれいに発芽。
この一週間は気温もそれほど低くならず、あまり気を使わずにすみました。
僕も楽。キャベツたちもきっと楽。そんな時に好結果が出る。お天道様にはかなわない。
土着菌ぼかし作りも始まりました。
米ぬか80袋に魚粉とカニガラを少々、そして水が材料。
管理機でよくかき混ぜて、山と積む。数日で醗酵熱は60℃ほどまで上がります。
福寿草が昨年と同じ場所に同じ時期に咲くように、僕もまた、例年と同じ仕事を同じ時期にしています。
慣れに伴う質の低下、そんなことを考えるのはもう若くはないから?
単純作業でも、出来るだけ丁寧にやることを心がけています。
願わくは、年々少しずつ株を大きくする福寿草のように、 仕事の結果が少しでも昨年よりいいものになればいいのですが。
スタート!
始まりました、2015年。
恥ずかしげもなくブログを再開。気が付けば5月には44歳、面の皮も厚くなっていることでしょう。
今年の春は穏やかに訪れ、畑の雪もほとんど消えています。昨年は大雪でこの時期はまだすべてが雪の中でした。
気温はそれでも毎朝氷点下、とっても暖かい日でも最高気温は8℃ほど。昨日の雨も雪混じり。まあ信州の春はこんな感じ。
今後大雪が降るなんてことも 大いにありえます。
とりあえず例年通りに、本日種蒔き。
キャベツを2種類とブロッコリー、そして絹サヤエンドウ、スナップエンドウ、グリーンピースを蒔きました。
ともに6月上旬にお届けの野菜セットに入る予定です。
温室の中は晴れればあっという間に30℃ほどまであがり、 曇れば加温はされず限りなく外気温に近づき、日が沈めば当然冷やされます。
その条件の中でキャベツたちの最も好む10℃~25℃をいかにキープするか。温室とその中にあるトンネルをを開けたり閉めたり半開きにしたりと、昼間は何度も温室に足を運びます。日暮れの少し前にはトンネルに毛布をかけ日中の熱を出来る限り逃さないようにつとめます。
大変ですけど楽しい日々が始まりました。
やってます!
お久しぶりです。
畑仕事は滞りなく、例年通り、ほぼいい感じで進んでいるのですが、ブログは止まってました。なかなか、日々忙しく、ギリギリなのです。まあ、心機一転、がんばってみます。また止まるかもしれませんけど・・・・。
畑は四季の移ろいと共に、どんどん姿を変えていきます。そこに、その瞬間、居合わせ、感じること、考えること、湧き上がる思いは多々あれど、吹き去る風のごとく、頭の中を通過していきます。それもそれで悪くない、けど・・・・。写真だけは撮ったりしているのですが、パソコンに向かう時間がなかなか。
わかっています。やらなければいけない理由。畑と皆さんをもっと強く繋げたい。野菜の育つ環境や過程を知ることで、日々食べているものの命を感じて欲しい。ただのレタスが、ただのレタスでなくなることで、豊かな食卓、いい家族、いい社会になればなあ、と思います。本当に、そんなことを思いながら、畑に日々立っているのです。
はい!
グングン!
6月14日の畑。
5月20日から定植を始めた果菜類。それまでの寒さから一転、連日25℃以上の高温に恵まれました。
念のために掛けていた被覆資材を取り、支柱を立て、腋芽をとり、誘引完了。
旱魃だけが残る課題でしたが、今晩は確実に降る予報。それらしい雲が伸びています。
ズッキーニは花をつけはじめました。
不思議なもので、はじめは雌花だけしか付きません。未受粉のものは手頃なサイズまで大きくなる前に、腐ってしまいます。そこでまだ小さなうちに収穫です。ヨーロッパでは花を付けて「花ズッキーニ」として売られているようですが、うちでは花は取り「ミニズッキーニ」として主にレストランに出荷しています。ました。
昨年は、雄花が咲いても未受粉のものが多発しました。梅雨の期間は、蜂が飛べない雨の日が多いからかなぁ、と様子をみていたのですが、晴天が続いても状況は変わらず。人工授粉をしてみたら、あっさり改善。もしやミツバチ消滅?
近年使われだした昆虫の神経系に作用する殺虫剤の影響で、各地の養蜂家に被害が出ているのは事実のようです。先日会った富士見町の有機農家の方も、隣の集落の家庭菜園をやっている方も、昨年のズッキーニの話をしたら、皆一同に「まったく採れなかった」そうです。深刻な事態、「沈黙の春」。割り切って、今年も受粉作業が毎朝の日課です。21日からきっといいモノが採れるでしょう。
こちらはキュウリ。今のところ雨がないので病気も出ていません。アブラムシが少し付き始めましたが、5月中旬までの寒さの影響で発生が遅く、被害はほとんどないです。テントウムシの発生時期は例年並で、アブラムシのいる所にはかなりの確実でテントウムシの幼虫が見られます。
果菜類の畝間の緑は昨年同様リビングマルチ。ウリ科にはヘアリーベッチ、ナス科には大麦です。少雨の影響でヘアリーベッチの伸びがいまひとつですが、まあ気にしない、気にしない!
ついでにこちらは里芋。
水が好きな里芋に、この旱魃は少し酷。葉の色が優れなかったので、5日前に一度、潅水しました。
すっかり元気を取り戻しました。でも草もびっしり発芽しました。9割以上、乾燥に強いスべリヒユ。面白いものです。
こちらは薩摩芋。
例年なら雨の日の前日に植えつけるのですが、今年はいつまでたってもその日が来ないので、いろいろと工夫して植えました。
その甲斐あって、ほとんどがきれいに根付いてくれました。
そしてこちらは長芋。
毎年、青森の長芋農家に種芋を頼んでいるのですが、サービスなのか、こちらの頼んだ量の倍の本数が・・・・。
仕事量が増えるのはうーん・・・・。でも植えるしかないな、と割り切り、今年は45mの畝2本に。きれいに発芽しています。
最後にゴボウ。
今のところ、こちらも順調。
春野菜は寒さの影響でつまづき気味でしたが、夏秋ものは、例年以上に順調で、グングン育っています。
楽しみにしていてください。
一段落
定植直前のナスの苗。
自信作。まずまずの出来。
ちなみにポットは13.5cm。この中に根がびっしり。
ホームセンター等で売っている通常サイズは9~10.5cm。
その差が確かにある、と思いたい。
その苗を5月21日に定植。
ナス科の畝間にはマルチ大麦、ウリ科にはヘアリーベッチのリビングマルチ。
この一画は全て果菜類。毎朝の収穫が一所で終わり、誘引等の管理作業も移動なしで終わるように。効率を追い求めて。
続いて田植え。こちらの苗も自信作。箱の隅がすこし伸びが足りないけれど、ね。
予定通り、35日苗、4。5葉に仕上る。
5月26日、田植え。
独り寂しく、 機械だけがパートナー。裏切らない、信用できるパートナー。名前は「早苗」ちゃん。
きれいに植わる。
気持ちいい。
トマトも植え終わり、花盛り。
ほぼ同じ高さで、一段目の花が同時に咲く。
その後、薩摩芋を植え、昨日大豆を蒔き、永遠かと思われた初夏の播種、定植が一段落。
でも休む間もなく、出荷が始まり、土手草刈りが始まり、田んぼの除草が始まり・・・・。
おかげさまで農繁期、充実した日々を過ごしています。
果菜類の定植
5月19日、やっと霜注意報発令が終わり、最低気温が10℃、最高気温も25℃越え。
待っていましたとばかり、果菜類の定植開始。まずはズッキーニから。
苗のコンデションは上々。気分も上々。
45mの畝1本、50株を植える。1セット目。
立ったり座ったり。スクワット50回または兎跳びを45m。
続いてカボチャ。
45mの畝3本、150株を植える。2セット目。スクワット150回または兎跳び135m。
20日はキュウリ100本、21日はナスとシシトウなどを150本、22日はピーマンを75本。さすがに疲れが出てきました。残すはトマト150本。田植えの準備もあるので中1日休んで、がんばります。トマトが終わったら田植え、そして里芋、薩摩芋を植え・・・・・・、永遠に?
春野菜
5月14日の写真です。
4月中旬から5月上旬にかけての低温の影響で、春野菜の生育が遅れています。昨年のこの時期の写真と比べると一目瞭然です。
被覆資材の中で、凍害は免れたものの、まだレタスもキャベツも結球は始まらず、6月初めの出荷に間に合いそうにありません。
小松菜(左3列)もルッコラ(右2列)ももう少し。
キヌサヤエンドウは花盛り。こちらは5月末から収穫できそうです。
さて、いつから野菜セットをスタートするか、悩みます。開始のお知らせの葉書は2日後には発送予定です。
5月19日以降は、夏のような暑さが続いているので、どんどん育ってくれるかもしれませんけど。
うーん、どうしよっ。
浅葱色
ネギの苗床。昨年9月8日に播種。今年は上手くできました。品種は松本一本ネギと下仁田の2種。
逆光で、とてもきれいな薄い緑色に輝きます。葉が中空構造なので、この色が出るのでしょうね。 この色が「浅葱(アサギ)色」、ではないのですね。今、ネットで調べて知りました。浅葱色は薄い藍色だそうです。ややこしい。「浅黄(アサギ)色」ならピタリだけれど、これまたややこしい。
5月7,8日と1日半をかけて畑に定植。45メートルの畝×8列です。寒さが去ったと思ったら、8日はいきなり夏日です。カッコウの初鳴きを聞きながら、浅黄の線を延ばしていきます。
宮澤賢治に「農民芸術概論要綱」がありますが、農民による劇や音楽だけが取り上げられ、営みそのもののから生まれた美が含まれていないことが不満です。花時計などのデザインもしていた賢治には、そのイメージはなかったのでしょうね。大地がキャンバス。ダメですかね。
寒さの中で
4月19日に届いた3群目のヒヨコ達。
翌朝の冷え込みが厳しく、3羽が死んでしまいました。保温もしっかりしていたつもり。過去3回の育雛で失敗はなかったのですが、その慢心が原因でしょうね。かわいそうなことをしました。
残る12羽は、元気に育っています。
5月3日の朝。
代かきした田んぼに薄氷。水路の飛沫もこの通り。
この春は困ってしまうほどの低温続き。4月下旬から連日遅霜の予報。
畑の春野菜は凍害は出ていないものの、生育はゆっくり。6月からの出荷に影響が出るかもしれません。
外の寒さに関係になく、温室の中は順調です。
きれいに発芽したカボチャとズッキーニ。
2回目の鉢上げを終えたピーマンとナス。
稲も今年はきれいに発芽が揃いました。間違いなくいい苗になるでしょう。
5月下旬の田植えが楽しみです。