温床でこんにちは

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4月22日、トマトやピーマンの果菜類は無事1回目の鉢上げを終え遮光中。2日ほど直射日光を避け、根付かせます。これをしないと萎れて全てダメになります。

外はなんと雪混じりの雨。冷え込んでいますが、温床があるので、大丈夫!苗の地温を測るための温度計は25℃。適温です。

 

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ハエトリグモの一種。眼の色がターコイズ。温床の上が気に入ったようで、このところ毎朝眼の合うお方です。

今朝はトマトのポットの上で。もちろん益虫。小さなクモですが、期待しましょう。

動きがなんともカワイイのです。パッとジャンプ、すばやく駆け、糸も張る。

 

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こちらは温床で発芽させたパセリとイタリアンパセリ。

左2列がパセリ、右2列がイタリアンパセリ。どうみてもパセリの方が発芽が悪い。同じ土、同じ環境下のはずなのに。

メインの作物ではないのでどうでもいいといえばいいのだけれど、ちょっと面白くないので蒔き直し。

 

 

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 なんとなく種袋を見れば、このとおり。

発芽率、低く訂正してあり。50%ですか、確かにそんなものですね。市販の種では、あまり見たことのない低い数字です。

訂正前の60%も毎年のことなのか、記憶にない。メインの作物ではありませんから。でもこの数字をノーチェックだった自分、プロフェッショナル?

 

 

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 種袋を裏返して、表を見ればこのとおり。ちゃんと書いてある。

了承していなかったので、お願いもされていない、なんて言いません。

就農18年目の教訓ですね。種袋の情報ははちゃんと読むべし。 

 

 

 

  

 

 


籾蒔き

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4月に入り、温室の中ではアスパラがニョキニョキ。

植えてから5年目。毎年種を蒔くこともなく、植えかえる事もなく、永年作物ってすばらしい。上手にやれば10年以上も採れ続けるらしい。むっふっふっ。

草間舎の永年作物は他にはニラぐらい。

ただ一つの欠点は、ずーと畑にあるので、草取りが一年中続くこと。その労力を減らすべく、藁などでマルチして、草の発芽を抑えます。

無農薬でのアスパラ栽培は難しそうなので、これは試験栽培中のもの。全部で30株ほどで、収穫物はほぼ全て自家消費。アスパラ食べ放題の日々です。

昨年はついに出荷用の苗を畑に植えたのですが、収穫できるのは来年からです。上手くいけばの話ですが、お楽しみに。

 

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 4月11日、同じ温室内に広げていたボカシ肥料を片付ける。ここがこの後、苗代になります。

 

 

  

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4月18日、籾蒔き。

水平を出した床に種蒔きの済んだ苗箱を並べます。発芽したら水を張るプール育苗と呼ばれる方法でやっています。

 

 

 

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近年、発芽不良に悩まされており、あれこれ調べた結果行き着いた答えは、古くなった被覆資材。

「太陽シート」という資材を使っているのですが、経年で付着した汚れで、この資材の特徴である反射率が落ちたことが原因のよう。気がつけば10年以上使っていた。

で、今年は新調しました。結果はいかに。ドキドキです。

 

 


温床

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 3月中旬、雨上がりに落ち葉を取りに、いつもの場所へ。家から田んぼに通う道端の、主にコナラの葉っぱです。

南斜面の崖下で、雪解けも早いこの一等地、気がつけば僕の専有地。それもそのはず、落ち葉など拾う農家は、今ではほとんどいないのだから。「地域資源の国民的利用」という本を、学生時代に読んだなあ。そのとおり、だから、やる。

  

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 3月26日、温床の仕込み。

春休みだからお手伝い。当然でしょ!

でもホントは、近所にお友達がいないから。94戸のこの集落で来年は小学生全員がたったの8名。これはやっぱり、過疎ですね。

 

  

 

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4月6日、このとおり。温床の温度は48℃。苗箱の土は28℃。適温です。

微生物の力。目に見えない力。

3月30日に蒔いた、ナスやピーマンがきれいに揃って発芽しました。

 

 

  

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温床で使った落ち葉は、その後2年間野外に積まれ、腐葉土になります。

この土が、苗を育てる育苗土になります。

肥料計算などしなくても、どんな種類の野菜の苗も、いい感じで育ちます。

 

 

 

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ほらっ!

春一番に畑に植える結球レタス、品種は「バークレー」。

肥料分が多すぎず、少なすぎず。美しい緑とガッチリした姿。

 


味噌仕込み

IMG_20130330_0712.jpg3月31日の味噌仕込みの様子。

これは前日。大豆を洗い、水に浸す。

大豆は総量60キロ。豆腐屋にでもなった気持ちで、一時間ガシャガシャと洗う。

今年は娘が横でずっと見ていた。洗うための水を入れると、すぐさま吸水をはじめ膨らみはじめる大豆を、楽しそうに観察。さすが、もうすぐ小学生。

  

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当日は雨まじり。

小さな子どもにならい、雨もまた楽し、と割り切る。

 

 

 

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午後1時半、煮あがった大豆。

朝8時に点火、5時間半です。

火の番をしてくれたYさん、お疲れ様でした。

 

 

 

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タープの下で、豆を潰す。

すこし汗をかく仕事。前座の子どもたちが機械を回しはじめる。

男性参加者は準備運動などもして、出番に備えていたのに・・・・。

 

 

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いつの間にか、子どもたちはどれだけ回せるか競争になり、40回、60回、100回、200回と、新記録ラッシュ。

子どもたちはへとへと。大人は出番はなし。カウントするのが大人の仕事で、喉だけはガラガラ。

 

 

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すこし時間がオーバーしましたが、今年も無事、仕込みが完了しました。

美味しい味噌になることでしょう。

参加していただいた皆様、お疲れ様でした。楽しいひと時をありがとうございました。


キャベツとぼかし

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3月2日に蒔いたキャベツ。3月上旬は天候も安定し、暖かかったので、それほど手をかけることもなく、発芽もその後の育ちも順調そのもの。特に問題がなければ、キャベツはキャベツらしく育つのです。それでも朝晩は冷える(-5℃前後)日もあるので、日没前にはビニールトンネルで被い、その上にさらに毛布を掛けて保温しています。もちろん温室の中でです。

ハートがいっぱい。all you need is love。そろそろ鉢上げですね。ちなみに畑への定植は4月5日前後の予定です。

 

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もう一つの温室の中では、例年通りの「ぼかし肥料」の仕込みです。材料は米糠、魚粉、カニガラ、水です。仕込んで2日目から、醗酵により熱が出はじめました。順調そのもの。

小さくて眼には見えない微生物の活動を、この温度計の赤柱が雄弁に語る。40~50℃、風呂が沸かせそうな温度です。微生物の力は偉大なり。

僕の仕事は、いろいろな命に協力してもらっていることを実感。これはとても幸福なことですよね。


種籾

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3月11日、あの日から2年。テレビの特番、新聞の特集にはあまり興味がわかない。自民党政権に戻り、反省のないまま、以前と同じ日本の未来。原発が無くならない。

たまたま放射能汚染から免れた土地で僕ができることは、日々の仕事を今まで以上に丁寧にやること。

 

 

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今日は稲の種籾の準備。自家採種だと種籾購入代金がいらないので割安と思われるでしょうが、そんな事はありません。出て行く現金は減りますが、手間はあれこれ増えるのです。

これは「足踏み脱穀機」。文字通り、動力に人の足を使って脱穀する機械。昭和30年代には普通に使われていた機械です。動力がエンジンの自走式の「ハーベスター」や、刈り取りと脱穀が同時にできる「コンバイン」も所有していますが、複雑な機械の内部に籾を一粒も残さず掃除する事はできません。

 

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 つまりは種籾に別品種が混ざる可能性が高いのです。そこで、足踏み脱穀機の出番です。白毛モチ、赤米、ひとめぼれの順番で脱穀。品種を変えるごとにブロワーで掃除、目視で確認。

古い機械だけれど侮るなかれ。この回転ドラム式は最新のコンバインにも採用されている方式。ある意味、これが完成形だったのですね。ほら、こんなにきれいに脱穀できる。

 

 

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歴史の教科書で見た「千歯こき」は往復運動。往復から回転へ。連続で仕事ができるから効率がぐんと上がる。

 効率を求めてしまうのは、生き物全てに共通することだとしても、人はやはりちょっとやりすぎのような気もします。結果、原発まで作って、しかもやめられない。

あまり稼ぎに結びつかない半日を過ごしてみても、「効率」のよい機械の恩恵を手放すことはやはりできない。


越冬同士

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この1週間で雪解けは一気に進み、畑の土が現れた(2日前の写真)。

冬中、雪に覆われていたのが嘘のように、あっけなく春。

 

 

 

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今日は20℃近くまで気温が上がり、湿っていた畑の土が乾いた。

まだ小さな草を取りながら、霜に持ち上げられてたるんだ黒マルチを手直しする。春のの強風で剥がされる前に、作業完了。

 それにしてもこのタマネギの姿ときたら。ヨレヨレ、ですね。そんなタマネギに親近感。厳しい寒さに耐えてきたのは僕も同じ。「春だねぇ」と話しかける。

 

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 タマネギ畑の隣の空いたスペースは、9月末にトラクターで耕して放置。

 ねらい通りいい感じで秋の草が生え、越冬しました。タマネギ同様、こちらもヨレヨレです。これまた親近感を抱いてしまいます。

 

 

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草畑にはこれ。ナズナです。おいしいのです、これが。野菜にはない、独特の食感と風味があります。滋味深い味わいで、力が体にみなぎる感じ。長野県では春の山菜(?)としてそれなりに認知されていて、最近はスーパーでも売っているようです。

緑を取り戻すとあっという間に花を咲かせるので、旬はとても短いです。来週がいい頃でしょうかね。ナズナを食べたい方は、どうぞ採りに来てください。入場無料、採り放題。来られる方は連絡を。


はじまり!

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3月2日、ダンボールで届いたまま、1ヶ月ほど放置されていた荷物を開封。

種苗店から届いた種子。

それなりに厳選された品種。育てやすく、味がいいのが選考基準。野菜を観る目と味覚だけが頼り。そうして選ばれた野菜が育つ畑、お届けする野菜セットには、結局、「僕自身=草間舎」が反映される。

 

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温室の中で、キャベツの種蒔き。

今年もはじまりです。

 

 

 

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蝶の羽音。視線の先にはキベリタテハ。

温室の中で越冬していたのだろう。

今年最初に出会った蝶(初蝶)が、この蝶で、「大吉」を引いたような気分。ちなみに例年はエルタテハ。それはそれでうれしいのだけれど、キベリの方がより美しく、日常で出会うのが稀なのです。

ちなみに外はまだ雪景色。


雪解け

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2月28日、畑はまだ雪の中。

例年より遅い春の到来。でも昨日から、空気がすこし変わった。寒さで緊張でしていた体が緩み、陽射しに力を感じた。

 

 

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春のはじまりは、こんなところから。

ネギ苗が、顔を出す。

 


稲刈り開始

IMG_20120820_0409.jpg8月20日の田んぼ。

穂は出揃い、頭を垂れはじめたところ。

水入れを終えたのは9月10日。5月から4ヶ月間、毎朝の日課。標高950mの水の冷たい田んぼなので、一日の中で一番田んぼの水温が下がる時間に水を入れたい。だから毎日5時起床。早起きからこれで解放。

 

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 ご褒美は黄金色。

9月20日の田んぼです。

 

 

 

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9月29日、稲刈り開始。

まずは小さな田んぼの混植米から。

森絵クンは臨月なので、1人でやる。

台風17号が来るというので、ハザが倒れることのないよう丁寧に立て、できるだけ美しく掛ける。

 

 

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助っ人?

子守り?

2時間ほど娘が来る。30分ほど手伝いのようなことをして、飴玉を2つなめて、カエルやバッタやカマキリを捕まえて、帰っていった。

夕闇が迫る頃、きっちり終わる。充実した1日でした。

こういう時間が過ごせるのは、お米を買ってくれる方がいるから。本当にありがとうございます。

新米、楽しみにしていてください!


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